F-BLOOD SPECIAL INTERVIEW

●これからのこと

———今後も、またこうしたスタイルのライブは行われる予定ですか?


F:うん、完全にありだね。また何かやると思うよ。コロナが収束したとしても、このパターンは残るだろうなと思うし。


N:そうだよね。もちろん実際に会場で体感してもらうことには敵わないんだけれど、とはいえ当日そこに来られない状況や環境の人たちは常にいるわけで。そういう意味でも、配信はいいことだと思う。


F:通常の大きなコンサートは、会場があって、派手な装置が設営される。でも、例えば小さいバーとかスタジオでやっているような雰囲気で配信するとかは、すぐできるよね。なんなら、譜面台を置いてやるスタイルだったら、リハも2日ぐらいでできるから(笑)。普通のコンサートとは別で、配信でできることはどんどんやっていけばいいんじゃないかな。今回はライブ中にコメントを見られなかったけど、見られる環境にしてやってもいいかもしれない。


N:全部に対して受け答えはできないだろうけど、何かピックアップしてもらって絡むとか、企画によっては可能かもしれないよね。


F:ハワイに住んでる俺の友達も見てくれて、「海外からも、こんな風に観られるなんて」って喜んでた。もしまたやるとしたら、ファンの友達と何人かで誰かの家に集まって見たりして、食べたり飲んだりしながら「イエーイ!」とか、楽しいんじゃない? もちろん、コロナの状況にもよるから安全にね。


———リアルがベストとはいえ、配信ならではの面白さもありますから、お互いがその時によって使い分けることができればいいですよね。


F:そうだよね。そう考えると、エンターテインメント業界はいきなりどーんと仕事なくなった気がするけど、また新たな世界、展開が生まれたのかもしれないね。ということは、やっぱり生でちゃんと歌えて演奏できるアーティストが残るよな。データはいじることができても、生の配信ではごまかせないから。


マネージャー:かつ、新しいことに面白がって挑戦できる人ですね。今回のオンラインライブも、フミヤさんからの発案でした。


F:やれることがあるなら、形を変えてでも試してみる方がいいもんね。喜んでくれる人たちがいるんだから。今回の配信で分かったのは、みんな、家で一人で鑑賞するのもいいけど、みんなと体験を共有しながら盛り上がりたいんだね。


N:そう。皆さんがこういうエンターテインメントとか非日常を欲していて、かつ、みんなで楽しみたいということでしょうね。


F:そうだよね、スポーツにしても音楽にしても。


———確かに、人と一緒に観ると楽しみが増しますからね。スポーツなどのライブビューイングに近いかもしれません。


N:そもそもお客さんというのは、俺らをお目当てにライブに来てくれているわけじゃないですか。そしたらもう、俺らはそれに全力で応えますよ!っていうだけ。正直、音楽というのは娯楽で、生命に関わることではないんですよね。なくても生きていける、まさに不要不急なものじゃないですか。これまで人は娯楽を楽しむために集まっていたけれど、それが気軽にできなくなってしまった。その結果、音楽やその周辺を業としている人たちが休業したり、仕事を失ったりせざるを得ない。こっちは早くライブをやりたいし、皆さんも見に行きたいと思っている、それなのに、ぐっと抑えて自粛している。非常にシュールな状況です。この国の特性なのか、基本的には皆さん、結構ちゃんと我慢して協力している人が多いですよね。


F:俺らは、そうやって何十年も生きてきたからね。変化の時期ではあるんだけど、実は、状況が変わっても俺たちがやること自体はあまり変わらないんだよ。いい作品を作って歌う、演奏する。それだけ。レコードがCDになろうが、CDが配信になろうが、ライブがオンラインになろうが、同じ。


N:うん。手段は変化するかもしれないけど、届けるものや伝わるものは同じですね。


———ありがとうございました。またF-BLOODやソロのニュースを期待しています。

 

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