FF SPECIAL INTERVIEW

●全国ホールツアー「ACTION」

———10月末から来年3月にかけて、待望の全国ツアー開催が決定しました。

F:コロナが完全に終息するわけではないというのが分かってきた今、ここから新しいスタイルでのツアーの幕開け。そういう自分たちの意思も含めて、ツアータイトルは「ACTION」。行動する、行動を起こすという意味であり、動きがあって分かりやすい単語だから選んだ。シンフォニックが静なら、こっちは動だね。タイトルを聞いた瞬間に「えっ、ACTION?」って、ものすごく動きそうなイメージが湧くと思うけど、まあ程良いぐらいに(笑)。少なくとも、ただ静かなだけのライブをやるわけじゃないということは、タイトルだけでも伝わると思う。

———今回も感染予防対策を徹底する状況は続きますが、このコンサートで、フミヤさんがファンの皆さんに届けたいものは何でしょうか。

F:最初はコロナ対策を考えて、基本的に立ったり騒いだりできない前提でのコンサートを作っていこうと考えてた。でもミーティングを重ねていくうちに、いや、そうじゃないよねと。うちに限らず多くのコンサートやイベントが中止になって、みんなフラストレーションも溜まっている。だったら、あまり声を出したり騒いだりすることはできなくても、心が盛り上がるコンサートをやろう!と。こういう時だからこそ、ライブらしいライブを頑張ってしっかりやると決めた。観客が半分でも、派手なパフォーマンスや演出がなくても、音楽そのもので盛り上がれるライブにしたいね。楽曲のカッコよさを感じられるとか、高揚して心が熱くなるような構成にしたい。

———それは楽しみです。昨年の時点では「フジイロック」のツアーとして予定されていましたが、コロナによりツアーコンセプトは変わったわけですね。

F:そう。コロナで完全に方向性が変わった。今回はソロの歌がメインで、もちろん「フジイロック」からも数曲やるけど、他のアルバムもあり、代表曲もあり。あとは懐かしいチェッカーズ曲も歌うよ。隠し球もあるからお楽しみに。チェッカーズがデビューしてヒットしていた頃、たくさんの若者がアルバムを持っていたか、借りてカセットにダビングして聴いていた。そんなバンドの曲を数十年経っても歌えるのはありがたいし、アーティストとしての強みでもあるんだろうね。あと、今回はいわゆるツアーのプロモーションはしないから、初めて見に来てくれる人よりは、いつも来てくれているコアなファンが中心となるはず。その分、アルバムの中からマニアックな曲をやってもいいだろうし、MCも一般向けというよりは、もっと食い込んでいけるんじゃないかと。もちろん代表曲も押さえるから初めての人も楽しんでもらえるけど、やっぱりFFや長年のコアなファンのためのライブと言ってもいいぐらい。

———コロナ対策は、具体的にはどのようになっているのでしょうか。

F:現時点では、引き続き客席の数が半分になるということと、俺がステージから客席を煽るのはできないということ。もちろん最低限は動くし、身体もそれなりの準備はするけれど、年相応の動きでやるのもいいんじゃないかと。いつものやり方でステージ前を刺激することはできなくても、心はいくらでも刺激するよ。

マネージャー:チケットは、政府の方針や状況を見ながら、1ヶ月ごとなど区切って少しずつ販売していく形になります。客席も今は定員の半分ですが、もし規制緩和されたり100%OKに戻ったとしても、あくまでチケットを販売した時点での条件があるので、後から定員を増やすことはできないんですよ。だから徐々に販売していきます。

F:とにかく声さえ発しなかったら、めちゃくちゃ踊っても隣はいないからね。要は、会話しないでクラブで踊っているのと同じようなこと。俺の方も、もはや動かず立って歌っているだけでカッコいいぐらいにしておかないとね(笑)。

———バンドメンバーは?

F:大島賢治くんがバンマスだから、バンドサウンドであり、ロックサウンドになるね。チェッカーズ曲の流れで、尚之もサックスで加わってもらうことにした。

マネージャー:あとはギターの真壁陽平さん、そしてベースの山田“Anthony”サトシさんとキーボードの松本ジュンさんが初参加です。

———ACTIONツアーは、待ちかねているファンの皆さんにとって、最高のプレゼントになりそうですね。

F:そう、当然そういう感じに仕上げていくよ。内容も喜んでもらえるものを準備しているから、ぜひリアルで会いにきてほしい。

 

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