彩事季 ー 2021年を振り返る

2021年を振り返る

今年最後の彩事季はなるべく明るい文章を書こうと思っていたのだが、こうもコロナ禍が長引くと避けて通るわけにもいかず。
2021年を振り返ると、ワクチン接種の1年だったと言える。約2年も待ち続けたワクチンを打つ時は、「ようやくこの日が来たか」と思わず呟いた。しかし、そもそもワクチンは完全な予防法ではないし、今のヨーロッパの感染再拡大の現状を見るとなんとも言えない。
日本では随分と新型コロナウイルス陽性者も減って、日常が戻りつつある。このままなら平和な2022年になりそうだ。
ただ、これはあくまで“コロナ鎖国”をやっているからであって、これから国の関所の門を開け、自由に行き来ができるようになるとまた増加することは間違いない。

それにしても、各国ワクチンを打って世界も随分平常に戻りつつあったのに、また増えるの? そろそろ3回目を打つの? 一体なんなのだろうか。未知のウイルスに人類が手探りで挑むのはしょうがないが、長引けば長引くほど「それってなんかおかしくないか?」と感じることもある。

大半の人は、世の中の流れでワクチンを接種しただろう。自分もそうだ。ところが今、2回接種した人のブレイクスルー感染がどんどん増えている。あるクラスター発生で感染した人の7割以上が、すでに2回のワクチンを打ち終えていたという例もある。おいおい、意を決して2回打ったのに効果薄いんかい! 慌てて作ったワクチンの効力はそんなものなのか。
そしてウイルスの変異は続いている。デルタの次はオミクロン……永遠にいたちごっこだ。「また変異したので、今度はこれです!はいどうぞ!」って、これから我々は変異のたび、何種・何本のワクチンを打つことになるのだろうか?
また、今後ワクチンパスポートなる首輪のようなカードを持たされるかもしれない。海外旅行はもちろんのこと、日本国内の様々な施設や、下手をすればレストランでさえ提示が義務付けられる可能性もある。ワクチンパスポート反対デモは世界中で起きているが、すでにアメリカは義務化されそうな気配だ。そもそもワクチン接種は個人の判断で決められるはずだ。ワクチンを打って安心する人もいれば、安全性を信じられない人がいても当然だし、身体的な理由で打てない人もいるだろう。それはワクチンの信憑性と信頼性にある。今回は状況的に、十分な検証がないままの見切り発車となったのだから、なおさらだ。
あくまで個人的妄想も含んで書くが、例えばSF的に、このウイルスが人工的なものだったと仮定してみよう。どこぞから発生したウイルスは、細菌兵器開発のツケと罰として思わぬ状況をもたらす。その裏で、これ幸いと進んでいる密かな計画がある……そんな風に想像することもできなくはないわけだ。

今、日本では不思議なほど急激に感染者が減った。理由は定かではない。ただ、これだけ減っても日本人は真面目にマスクをして外出している。きっと手の消毒やうがいも、変わらずにやっているだろう。文化や生活習慣の違いも大きいが、海外ではサッカー場でも野球場でも観客はほぼマスクをしていない。日本の観客は今もマスクをしている。兎にも角にも、感染者が減ったのは、この真面目な国民性ゆえだと思う。
11月、そろそろまた日本関所の門を少し開けようかという時に、オミクロンの登場でまた門を閉ざすことになった。開けたり閉めたり大変だ。こうなったらもう、外国とのビジネスは基本的にリモートでいいのではないだろうか? 最近よく言われるデジタルトランスフォーメーションも、急激に加速させたのはコロナだった。今後は、移動のないグローバル社会が可能になるだろう。日本の現状を守りたいなら、“上手な鎖国”が必要だ。日本は多くを輸入に頼っているから完全な鎖国は無理としても、物流だけならそうそうコロナも拡散しないだろう。
また世界中で感染者が増えている今、我々はこれまで通りにマスク・手洗い・うがい、このルールをマメに続けよう! マメさでコロナをやっつけよう! 2022年の日本が、コロナのない国になりますように。