藤井画廊 第18回  

かつて、2022年のFFカレンダーのために「ANGEL BOYS」という12人の天使の絵を描いた。今回、それを素材として新たなアート作品に仕上げた。12枚の絵を6枚ずつに分けて、二つの十字架型の額に入れたもの。それが「GOOD BOY ANGEL & BAD BOY ANGEL」である。

片方は、GOOD BOY ANGEL。いわゆる素直ないい子で、スポーツも勉強もできそうな、優等生の天使たち。
もう片方は、BAD BOY ANGEL。悪戯好きで素行の悪そうな、反抗期の劣等生っぽい天使たち。

二つの十字架を見た時、必ず、自分はこっちが好きだと感じる方があるはずだ。そう、この作品は、あなたに「いい子の天使と悪い子の天使、どちらが好きですか?」と問いかけているのである。まぁ人それぞれ好みは分かれるだろうが……私が考えるに……多分……BAD BOYを選ぶ人が多いような気がする。とくに女性はそうなる気がするなぁ。いや、そういう風に誘導しているわけではないですよ(笑)。どう考えても常識的には真面目で誠実な方が“いい”はずなのに、なぜか悪い方に魅力を感じる心理。平凡な恋より危ない恋に惹かれるように、人間の持つ危険性への興味というのはあるのだろう。より極端に言うなら、“悪魔と天使”ということになる。今回は両方とも天使なので、そこまでの極端な心の葛藤はないだろうが。でも世の中、天使みたいな顔して悪魔みたいな人もいるからねぇ~。それ、一番怖いやつ!

作品を通じて見えてくるのは、自分の本質。いつかあなたも、この作品を生で見る機会に本当の自分を知ることになるでしょう。このカレンダーを持っている人は、同じように並べてみるのもいいかもしれない。