40th Anniversary FINAL in 日本武道館 特集

武道館公演に向けて、事前に行われたリハーサルとゲネプロ、そして当日のリハーサルの様子をお届けします!
あれだけの空間を創り上げる数時間のために、たくさんのスタッフと技術が支えてくださっています。

●リハーサル

都内スタジオにてバンドとのリハーサル。すでに60本終えているので、基本的にはセットリスト変更部分を中心とした確認となります。「今回は60本やってきたから、その点では俺もバンドも安心感がある。でも、なにしろセンターステージだからね、パフォーマンスは完全に別物。考えること、覚えておかなきゃいけないことが多い(笑)」とフミヤ。

床に貼られた黄色いテープがセンターステージ内周、黒いテープは、足掛けの柵が設置される部分です。チェッカーズ時代からフミヤのパフォーマンスを知り尽くしている中尾監督が、自らテープを貼ってイメージを皆と共有。フミヤは円の中で、サイズ感と立ち位置を確認しながら歌います。

バンドのセッティングも、フミヤを中心に本番通りの位置です。楽曲変更部分については、ドラム大島さんを中心に「ここのドラムの繋ぎはどうしましょう?」「スリーフォーで、照明がバーンと来るよね。ギターは長いのと短いの、どっちがいいかな」など細かく確認。その場で何パターンかやってみて、決定項を全員が即インプットしていきます。
楽器の持ち替えも、各担当スタッフが細かく詰めます。「ここはフミヤさんのMC中に、ギターをスタンドに立てておきます」「尚之さん、ここはギターを持つ時間がないので、ギターを持った状態でソプラノを」。
そして今回は、なんと言ってもオープニングで緞帳が落ちるタイミングが命。ドラムと照明、そして緞帳が落とされるタイミングを演奏に合わせて繰り返し確認します。「ドラちゃん、今回は『ギザギザ』の最初のダダダの3音がすっごい大事だから、落ち着いていって」とフミヤ。

フミヤは実際に歌ってみてから、「この曲は、ステージが回る必要はないと思う」など修正を提案。全体的にとてもスムーズに終了し、フミヤは「大丈夫、大丈夫!」とみんなに声をかけていました。
監督はリハーサル後すぐに、ゲネプロ会場で準備中のステージ制作チームに電話連絡。照明やステージ回転など「今リハーサルで、ここはOK出ました。ここは変更」と伝えて、ご自身も現地に向かわれたのでした。

本番通りに行われる最終リハーサル。ステージセット、照明などの演出、そして出演者が、ここで初めて合体します。
今回は北側に花道が設けられており、フミヤとバンドメンバーはその下から緞帳内へ入ってオープニングを迎えます。

フミヤは円形の内周と外周を歩きながら歌い、音や動きをチェック。自身のパフォーマンスはもちろん、F-BLOODとしての動きやバンドメンバーの視線まで、留意すべき点をきめ細かく拾い上げていきます。「バンドメンバーは尚之以外は動けないけど、360度だから後ろも気にしてね」「ドラちゃん、あそこ入るのがちょっと早かった。俺、まだ水を飲んでた(笑)」と、円形ステージならではのアイコンタクトの難しさも。「REVOLUTION 2007」でフミヤが着替えのため一瞬ステージ下に消える場面は、秒単位の勝負。ステージスタッフは、フミヤがマイクをステージに置いてから降りた場合、持って降りた場合、忘れた場合など、あらゆる可能性に対応できるように準備が行われます。

アンコールの「紙飛行機」では、スタッフが紙飛行機を飛ばして会場の雰囲気作りに貢献。フミヤも思わず笑顔で「だいぶ飛ばしたね(笑)。スタッフ、頑張ったねー」。サイリュウムで盛り上げてくださる方も。

ゲネプロが無事終了して廊下へ出ると、なんとツアー初日からお世話になったイベンター、サンデーフォークプロモーションさんによるサプライズメッセージが! ホワイトボードに武道館とたくさんの紙飛行機。「これ作ってくれたんだ! ありがたいねぇ。すごいな、貼り絵じゃん」。愛知で初日を迎えた40周年ツアーも、武道館で着地を迎えます。

ついにこの日がやってきました。早い時間から、武道館の前には記念撮影をするファンの皆さんの姿が。

足掛けの柵について、「尚之、40の柵、ステージが上がっている時は飛び降りない方がいい。前に行くのは危ない」と気を付けるように声をかけると、尚之「無茶はしませんがな。じいさんですから(笑)」。40年間の歴史で武道館は庭!な兄弟。最高のステージに備えます。

WOWOW生中継のために、場内にはたくさんのカメラが入っています。ステージが円形だけに、カメラのレールは複数に分けて敷かれ、本人の動きに合わせてカメラがバトンタッチしていきます。
いつもは舞台袖から楽器チェンジをするクルーも、ここではステージ下から楽器を持って階段を昇降する動きに変わります。楽器陣を常に支える心強い存在。

北側の花道下から場内を覗くと、こんな感じ。本番でここに皆さんの歓声とパワーが加わると、間違いなくすごいことに……! 客席もスタンバイOK、あとは開場を待つばかりです。

今回の衣装はフミヤ自身がスタイリング。スパンコール刺繍やオーダーシャツなど、黒一色ながらステージに映えるセレクトセンスはさすがです。

すべての用意を整え、ステージへ。ステージに入る前にバンドメンバーと気持ちを合わせ、最高のステージが始まります!

アンコールラスト「I have a dream」でアリーナに星が降りました。フミヤからの記念メッセージ入り。すべてのファンに向けた同メッセージは、現在、会員サイトのトップ画像にも入っています(2024年6月時点)。