FF SPECIAL INTERVIEW

40周年アニバーサリーツアーに続き、来年も47都道府県ツアーが決定!
オフ中とはいえ、すでにツアーイメージを描きながら過ごしているフミヤ。
今回は、久しぶりのオフを堪能しているリラックス感とともに、ツアーへの想いやファンクラブについても語ってくれた。

フミヤ(以下F):来年のツアーは1年以上かけて、また47都道府県を回ることにした。今回も、チェッカーズとソロとF-BLOODを全部楽しんでもらえるステージになるよ。内容としては、全体的に40周年アニバーサリーツアーの曲違いという感じになると思う。とにかく、前回入りきらなかった楽曲をたっぷりやりたい。なんせ40年分の歌があるから、前回も絞るのが大変だったし(笑)。

F:そうなんだよね。ちょっとでも聴くと、当時の記憶の蓋、思い出の蓋が開くからね。もちろん代表曲はダブるものもあるけど、それ以外はなるべく違う曲を楽しんでもらえるようにセットリストを組み立てていくよ。バンドメンバーも前回と一緒だから、本当に“全国2周目“という感じだな。今、ツアータイトルを考えているところ。全国に「もう一回行く」ということを入れられたらいいかなぁと。そろそろコンセプトやセットリスト、それを元にしたステージセットや衣装も含めて、どういう見え方に作り上げていくかを考えていかなきゃいけない。ちょっと大人っぽくしてもいいのかな、とか思ってもいるんだけどね。

F:そう。事前に一応「観に行くから頑張ってください」ってメッセージ送ったら、ちゃんと返事くれたよ。「フミヤさん観に来るなら、気合い入ります」って(笑)。ボクシングの試合は前に後楽園ホールで観たことがあるんだけど、アリーナクラスの会場で観るのは初めてだった。俺の席はアリーナエリアだったから、リングまで10数メートルぐらいだったかな。すごい迫力だった! 野球やサッカーはフィールドを広く使うから、外野席とかスタンド席の後ろの方からでも見えるじゃん。でもボクシングって狭いリング内でやるから、遠い席の人は、ほぼビジョンで見る感じだよね。でもきっとファンは、あの試合を生で観たということに価値があるんだろうなぁ。

F:そうだね。なんだかんだちょいちょい仕事はしているけど、久しぶりの長めのオフだから満喫してる。この夏は熱海とか舞鶴で花火も見たよ。山はとりあえず行ったし、海はまだ入ってないからこれからだな。そう考えると、気付けば夏らしいことをいろいろやってるな。スイカも食ったし、夏を満喫(笑)。でも本当に暑すぎるよなぁ。道後温泉に行った時も、昼間は暑すぎて歩けなかったんだよ。10月はちょっと忙しいんだよね。久留米のフェス(8×8 MUSIC FESTIVAL 2024)とかロケも入ってるし。その頃にはようやく暑い夏が終わって、秋が来るんだろうな。秋はまたどこか国内旅行に行けたらいいけどね、紅葉も綺麗だろうし。

F:そうだな、アルバムもそろそろ作りたいなとは思ったりしてるんだけどねぇ。でもそれは、1年ぐらいかけて作るのでもいいかなって。例えば来年ツアーが始まっても、基本的にライブはほぼ週末だから、平日に制作しようと思えばやれるかもしれないし。ツアー以降は、まだ全然分からないけれど、またF-BLOODとかやってもいいかもしれない。

F:うん、COREはいいよね。ツアーのベストナンバーとは別に、FFならではのマニアックな選曲で。そうだな、今までのCOREはノリノリな感じだったけど、逆にカルテットみたいなスタイルで座ってゆっくり観てもらうとか、そういう変化があっても面白いかもな。

F:そう、やろうと思えばいろいろやれるから。もちろん久しぶりだからノリノリでもいいのかもしれないけどさ。あとは、機会があればまた久しぶりにオーケストラ公演もやりたい気もしている。

F:ああ、そうか。そうだよね。とくにCOREのFFだけのノリは他にはないからな。しばらくやっていないけど、ぜひまたやりたいとは思ってるよ。

F:それは大きい違いだよね。それに年に一度はちゃんと冊子にもなるから、手元に置いておけるし。あと、comu comuも、俺の日記を遡って最初から全部読んでもらうことも可能だし。やっぱり、せっかく入ったからには、あらゆるコンテンツを楽しみ尽くしてほしいよね。

F:やっぱり、読んでくれる人がいると思うから書こうと思うし、自分も楽しめる場でもある。やっぱり自分自身が楽しんで書いていないと続かないよね。ただ、書き始めるとついつい長文になっちゃうからなぁ。最近の人は長文読まないじゃん。短い方がよしとされる。でもやっぱり、LINEとかで2〜3行のメッセージを送るのとは違うから。それに俺は基本的にパソコンで書くからね。スマホだったら絶対短い文章になると思うけど、パソコンだからこそじっくり書いてしまうというのはあるね。そして、どうせ書くなら、ある程度読んでもらえるものを書こうという気もあるし。あと写真も、いい景色とか面白いのものは「これ、見せてあげたいな」と思うからさ、可能な限り入れるようにしているんだよ。あとそうそう! 面白いのがさ、comu comuを通じて、俺自身についてのいろんな情報が知れるのよ(笑)。例えばこの間、ウォーキング中に「TRUE LOVE」のPVに出てくる、“俺のことを彼女が待っているシーン”の撮影で使った場所まで行ってみたんだよ。そこで写真を撮って、comu comuに「どこでしょう?」って載せたら、最初は地方の子が「東京のそんな場所は分かるわけない」みたいになってたんだけど、途中で一人が「『TRUE LOVE』のPVですね」って(笑)。そしてPVに彼女役で出ていた女性のことを、あの子は今頃どこで何してるんだろうって書いたら、すぐに調べてくれた人がいて。彼女は結婚してすぐに競輪選手の旦那さんが半身不随になっちゃったんだって。そのリハビリのためにパン屋を作ったら予約何年待ちとか大人気になって、出版や講演活動もしているらしい。そして今もHPのプロフィールには「藤井フミヤ『TRUE LOVE』彼女役」って書いてあると。そんなことも、comu comuから知ることができた。他にも、河口湖スタジオが今はキャンプ場になってる、とかさ。みんなのおかげで、思いがけず自分自身や周りに関する情報を知ることができるんだよ。

F:F会は、より身近に感じてもらえる場だよね。ライブ配信を通して直接ファンに語りかけるラジオみたいなもの。一方的にはならないように、事前にもらった質問に答えたりしてるし。F会中に入ってくるコメントは凄まじいスピードで流れていくからなかなか読めないけど(笑)、それだけ盛り上がってくれているのは嬉しい。ドリンクでも飲みながら、一緒に飲んでいる感じで気楽に参加してほしい。やっぱり、こうやっていろんな場があると、みんな喜んでくれるよね。ツアー以外の時期にも、あの手この手でコミュニケーションできるわけだから。とにかく、みんなに楽しんでもらえるならそれが一番。FFというファンクラブは、いろんなことをやっている方だと思うね。

F:そうね、今の時代にストレスを感じるというのは、ある程度しょうがないことだよね。昔は昔で今とは違うストレスがあっただろうし、ストレスの内容も時代によって変わっていく。世間では次から次にルールが決められていくし、基本的な部分を踏まえた上で、自分の自由も大切にしていくしかない。アートにおけるアーティストとは違って、俺ら音楽家はどうしても聴衆ありき。相手がいる職業だからね。画家みたいに奔放に自己表現できるような人生は送れないんだよ(笑)。もちろん画家も、売れちゃったら基本的に同じ画風を描かなきゃいけないというジレンマはあると思うけど。でもまあ、真面目なだけじゃなく個人の自由さも大事にしながら人生を楽しんでいきたいよね。

F:いえいえ(笑)。オフ中にいろいろ絞り出してね。そう、「F’s RECIPE」の「卵かけご飯」もゼロからアイデアを絞って作ってみたんだけどさ、美味しくてあれから何度も作ってるよ!