F’s RECIPE 第40回「鶏そぼろ卵かけご飯」

「鶏そぼろ卵かけご飯」

いい卵が手に入った時、この美味そうな卵をどうやって食べようか?と思うと、ゆで卵や目玉焼きよりも、やはり卵かけご飯で食べたくなる。炊きたてツヤツヤのご飯に生卵と醤油。簡単で旨い!
子供の頃は卵かけご飯って、おかずがない時や時間がなくてパパッと掻き込むもの、というイメージだったけどね。だから、大好きだったけれどなんとなく恥ずかしくて人には言えなかったなぁ。

生卵をご飯にかけて醤油をかけて混ぜるだけだから、あくまで食べ方であって料理と言えるほどの代物ではない。でも今では、老若男女みんな好きなメジャーな食べ物となり、専用の醤油が販売されていたり専門店まで存在する。専門店って何? 美味しい白米と卵を出すだけ? 漬物くらいは付くのかな。ネットで検索すると「日本たまごかけごはん研究所」なるものまで存在し、そこでは「TKG」と呼ばれている。

「卵+米」という食文化は他国でもチャーハンなどがあるが、基本的に卵には火を通す。生卵を食べるのは日本独特の食文化だと思う。牛丼やすき焼きも同様だ。ちなみにアメリカの吉野家には生卵がない。日本では、生で食べることを前提とした衛生面に配慮した品質管理のおかげで、生卵が食べられる。
卵かけご飯の歴史は、江戸時代後期から似たような食べ方はあったらしいが、明確な記録が残っているのは明治時代で、日本で初めて食べたのは岸田吟香という人らしい。本当かなぁ……? その記録によると、醤油ではなく塩と唐辛子をかけたもので、「鶏卵和(けいらんあえ)」と呼ばれていたらしい。「鶏卵和」の方が「卵かけご飯」より綺麗な日本語だったのになぁ。当時は朝食に食べるのが定番だったとか。今でも朝食で食べられることが多いだろうから、その風習は繋がってるんだな。

今や、卵かけご飯にもいろんな食べ方がある。黄身だけをご飯に混ぜるとか、白身をご飯に混ぜてから黄身をのせるとか、醤油を先にご飯に混ぜて卵をのせるとか、白身をメレンゲにしてかけるというのもある。アレンジで何かをのせたり混ぜたりしようものならキリがない。明太子、しらす、山芋、納豆etc.なんでもいける。ちなみに私の子供時代の隠し味は、うま味調味料を少し振った。すると驚くほど美味しくなった。まさに魔法の粉。でも結局のところ究極の卵かけご飯は、やはり新鮮な卵・炊き立ての日本米、美味しい醤油。この三つでシンプルに食べるのが一番だろう。

ということで! 今回は私なりの「究極の卵かけご飯」を作ろうと思うのだが、少々アレンジを考えることにする。シンプルゆえに、どうアレンジしよう? 単純に「親子」ってのはどうだろう。つまり鶏肉を使う。ならば、ひき肉の方が混ぜやすいだろう……よし、「鶏そぼろの卵かけご飯」にしよう!


ボウルに卵を割り、泡立て器で泡が立つまで混ぜる。茶碗1杯に対して卵1個。
(今回は甲州産1個100円の放牧卵を使用)
炊き上がった米をボウルに移し、そぼろを絡める。
(おこげは入れないほうがいい)

ここまで凝れば、そりゃ~旨い! やはり鶏と卵の親子はマッチングがいい。一杯の卵かけご飯のために、とことん凝りに凝りまくり作ってみました。美味しかったし楽しかった。まぁここまで凝らなくても、普通に炊いたご飯で「鶏そぼろ卵かけご飯」にしても美味しい。
ほらほら、読んだら卵かけご飯を食べたくなったでしょ? FFメンバーがそれぞれにアレンジしたら何種類の卵かけご飯ができるかなぁ。募集してみたいね!