

フミヤ自身による簡単で美味しいレシピをご紹介する、お料理コーナー 「F’s RECIPE」。
「最初から何を作ると決めるよりも、旬の食材や手元にある食材で作ることがほとんど」という、まさに料理上手なフミヤならではのコーナー。
ぜひ、あなたも作ってみてくださいね!

「韮玉オムライス」
韮(にら)。なかなか書いたことのない漢字だが、皆さんは韮を日頃どれくらい食べますか? スーパーに行ったら必ず買う、という人はなかなかいないのではないだろうか。ネギやニンニクのような独特の匂いが魅力だが、そこが苦手な人もいるだろう。
多年草で、春から秋は屋外、冬はビニールハウス栽培され、一束200円程度で一年中いつでも買える。ユリ科ネギ属の野菜で栄養価も高く、日本では古くから薬効のある野菜として食べられていたようだ。つまりスタミナ野菜ということ。町中華には欠かせない食材だし、レバニラ炒めはスタミナ補給に最強のメニューですね。ただ、意外に足が早い。先の方から濡れたような濃い緑に変化してゆくから、購入後は早く使うように心掛けている。
我が家の韮料理のレパートリーは少なく、鍋に入れるか、韮玉か。福岡の居酒屋のメニューにはよく韮玉があり、私のオーダー率はほぼ100%。実は韮玉が大好きで、自分でもよく作るほどなのだ。
最近、ある店で鶏そぼろと韮のご飯を食べた。炊き立てのご飯に鶏そぼろを乗せ、そこへ焼き韮を乗せて食べる。小さい茶碗で少量ずつ、1杯目はプレーンで、2杯目は黄卵を混ぜて、3杯目はお茶漬けで。「えっ! 韮で茶漬け?」と思ったが、これがまたいける。茶漬けと言っても、お茶ではなく鶏スープなので、鍋の雑炊のようなものだと思えば舌も腑に落ちる。この韮飯がなんとも美味しい。
美味しい料理を食べた時は必ず、「これはFFレシピにならないだろうか」と考える。その店では韮を炭火で焼くのだが、それは家庭ではできないので、なんとかうまい具合にアレンジできないものか……。そして考えついた料理が、(ドラえもん風に)「韮玉オムライス~!」。ちなみにオムレツ+ライス=オムライスは日本の造語であり、日本発祥の料理だ。
そんな韮玉オムライス、意外かもしれないけれど、すぐ想像できるでしょう。オムの部分が韮玉になっていて、ライス部分は鶏そぼろご飯。どう考えても美味しいに決まっている。それでは早速作ってみよう!

【作り方】
1. 鶏そぼろを作り、ご飯と混ぜて「鶏そぼろご飯」を作る。
※作り方は、F’s RECIPE 第40回「鶏そぼろ卵かけご飯」をご参照ください。


2. 韮を洗い、細かく切る。

3. 卵に出汁醤油とマヨネーズを入れ、溶いておく。
(出汁醤油とマヨネーズはお好みの量を。ある程度、味が付いていた方がいい)
4. フライパンに胡麻油を熱し、韮(根元の硬い部分)を入れて軽く炒め、やわらかい部分も加えて全体がしんなりする程度にサッと炒める。炒めた韮は、3の溶いた卵に入れてかき混ぜておく。
5. 熱く熱したフライパンに胡麻油を入れ、4をオムライスの卵のような感じで焼く。
(焼き過ぎず、ほんの少し卵の生加減を残す)

6. 鶏そぼろご飯を5の卵で包んだら、韮玉オムライスの完成!

ちなみに我が家では土鍋でご飯を炊くことが多い。20分ほどで炊き上がるから、いつも2合炊き。今回は時短で、洗米してから一晩寝かせる(※F’s RECIPE第40回鶏そぼろ卵かけご飯参照)のではなく、20分間水に浸した米と分量の水を土鍋に入れて強火にかけ、吹いたら弱火で5分。炊き上がったら火を止めて、蒸らしで7分。我が家はこんな感じだが、使う土鍋にもよるので、何度か炊いてみて最適な加熱時間や水加減を見つけてください。

試食の感想は、やはり想像通りの味。B級グルメ的でとても旨い。パクパク一気に食べてしまった。全体の味が薄いと思ったら、鶏そぼろご飯か韮玉の味を調節してみるといい。それでは韮玉オムライス、成功を祈る!