Fumiya’s Favorite ー 「コンビニ兄弟」

「いいと感じたものは、FFメンバーとシェアしたい」。
そんなスタンスで、フミヤのおすすめ&お気に入りを紹介するコーナーです。
今回フミヤのアンテナがビビッととらえたのは、こちら!

今このタイミングで紹介するべきものときたら、やはりこれしかないでしょう!
小説「コンビニ兄弟」。

すでに4月からNHKでのドラマ化が決まっており、どういう経緯でそうなったのか分からないが、私のところに主題歌のオファーが舞い込んだ。
最初にマネージャーから聞いた時、正直なところ「えっ! なんで俺なん?」と思った。そして「この本のドラマ化らしいです」と、1冊の文庫本を渡された。
マネージャー「ベストセラーみたいですよ」
F「ん……『コンビニ兄弟』……へえ。……で、どんな感じの曲が希望か言われている?」
マネージャー「まだ打ち合わせ前なので、分かりません」
F「そう。まずは本を読んでみるわ」
マネージャー「主役は決まっています」
F「誰?」
マネージャー「中島健人さんです」
F「えっ! ケンティー?!」
まだ本も読んでないし、どんな曲を作ればいいのかも白紙状態なのに、俄然やる気が湧いてきた。なにしろ音楽番組で一緒に「TRUE LOVE」を歌った仲である!

すぐに、本を読み始めた。
「コンビニ兄弟」の舞台は、九州だけで展開する架空のコンビニチェーン「テンダネス」の門司港こがね村店。門司港とは、福岡県北九州市にある港町である。九州全域の地名が出てくるので、九州人の私には場所や距離感などが浮かびやすい。そうか、福岡だから主題歌が俺になったのかなぁ、とも思った。
テンダネスの、超イケメンでフェロモンだだ漏れの店長、志波三彦(しば みつひこ)、そしてワイルドな謎の“なんでも野郎”、ツギ。そんな二人を取り巻く、コンビニ常連客らが織りなすハートフルなコメディー。テンポのよい軽快な文章で、漫画のようにスラスラ読めた。面白くて、じわっと目頭が熱くなる場面もあり、心温まる。なにより登場人物がそれぞれ個性豊か。たしかに、ドラマ化するには最適な物語だ。
小説は現在5巻まで出ている。1巻を読んだ時は、てっきり短編の連続のような感じなのかと思ったが、読み進むうちに登場人物が増え、その人たちが絡み合いながら話が進んでゆく。

しばらくして、NHKプロデューサーとうちのディレクター&マネージャーによる楽曲のミーティングが行われ、さっそく内容を尋ねた。
F「どんな曲がご希望だって?」
マネージャー「ロックンロールだそうです」
F「えっ! ロックンロール?」
物語の内容的に、ややダンス系の明るいポップスかなぁとイメージを膨らませていたのだが、クライアントであるNHKは、なんとロックンロールを望んでいるという。
なるほど……あの小説がドラマ化するとしたら、たしかにロックンロールも合うな。それに、今は若いグループによる明るいダンスナンバーは世に溢れているから、俺みたいなオヤジがそれをやってもしょうがない。ロックンロールか……断然そっちの方が面白い!
そこからの制作過程は、インタビューで詳しく話した通りである。

本を読み始めた段階では、ドラマの配役は主役のケンティーしか知らされていなかったので、主人公の志波三彦だけはケンティーを想像しながら読んでいた。徐々に他の配役も決まっていき、5巻を読み終える頃には、登場人物がリアルな俳優さんの顔で浮かぶようになった。今はもう、ドラマの公式サイトに配役が出ているので、これから読む人は俳優さんの顔を想像しながら読むこともできる。もちろん、まずは自分なりにイメージして読み、その後ドラマを観るのもいいだろう。

作家の町田そのこさんは、福岡出身・福岡在住。1980年生まれということなので、チェッカーズがデビューした時には3歳。チェッカーズど真ん中の世代ではないが、「TRUE LOVE」の時が中学生だとすると、耳にしたことはあるだろう。福岡公演の時にお会いできるかもしれない。

「ココロ」の音源は、ドラマの第1話オンエアとともに解禁となる。映像と合わさった「ココロ」がどんな感じで流れてくるのか、とても楽しみである。ちなみに、今回ドラマの制作発表にあたり、最後までシークレットにされていた項目が【主題歌:藤井フミヤ「ココロ」】だった。なぜだろう、気を遣ってくれたのかなぁ?(笑)
実は先日、ソフトバンクホークスの開幕戦に行った際、門司港にも寄ってきた。よく晴れていて、気持ちのいい観光ができた。
久しぶりのドラマ主題歌なので、しばらくは「コンビニ兄弟」と「ココロ」が盛り上がればいいなと思う。FFのみんなも、主題歌、ドラマ、小説と、いろいろ楽しんでください!

*主題歌「ココロ」についてのFF SPECIAL INTERVIEWはこちら