“FF祭り”の、その先へ

今回は、F-BLOODの新曲についての嬉しいニュースからお届け!
また、FFメンバーから届いたFUTATABIツアーの感想をふまえ、今あらためて、その絆の深まりについても語ってもらった。
3年間におよぶプロジェクトの集大成、「ARENA LIVE 2026 360°」もいよいよ来月。
FUTATABIの余韻から、アリーナライブへの期待は高まるばかりだ。
●「天気模様」「ノスタルジック ドライブ」
〜F-BLOOD新曲〜
———F-BLOODの新曲について伺います。「天気模様」が、NHK AM「ラジオ深夜便」の「深夜便のうた」という、2ヶ月ごとに更新されるテーマ曲になりました。
マネージャー:こちらは、10月〜11月に番組で流れます。以前「手のなるほうへ」も起用されたんですが、今度はF-BLOODで、とオファーをいただいて。今回2曲レコーディングしたのですが、もう1曲が「ノスタルジック ドライブ」です。
フミヤ(以下F):「天気模様」は、いい曲に仕上がったよ。なんともキャッチーで、あえて今時じゃないアナログ感で、昭和・平成のシングルっぽい雰囲気を狙った。アレンジは、佐橋(佳幸)くん。このポップス感とキャッチーさは、さすがだよね! 歌詞は、どちらかと言えばハートブレイクなラブソングだけど、ものすごく悲しい感じではなく、少し切ない程度。尚之のメロディーに合う言葉を選んで、当てはめていった。まるでキャッチコピーの連続みたいに頭から言葉の並びがいいし、サビのリピートによって耳に残るようにもしている。
———とても繊細で綺麗なメロディーですね。明るいと思ったら語尾がちょっと切なかったりもして。
F:そうなんだよ。だからこそ、完全に明るいだけの歌詞にはしなかった。また空の歌書いちゃったな、とも思ったけど、好きだからしょうがない(笑)。実は最初、タイトルを「天気予報士」にしていたんだよ。でも、“天気予報士”という日本語はないんだよね。職業で言うなら“気象予報士”だから。それを番組側から「すみません、ここなんですがちょっと……」と相談されて(笑)。別に主人公が気象予報士という歌じゃないし、誰でも「今日はこんな天気かな」って予想することはあるよね、という歌詞なんだけどね。それで、みんなでレコーディングスタジオで違う言葉を出し合って、俺が「“天気模様”ってどう?」と。空模様という言葉があるなら、“天気模様”もいいんじゃないかと。それで一度歌ってみたらスムーズで、みんなで「これいいじゃん」ってことで、全部“天気模様”に変えて歌い直した。
———いい言葉ですね。優しく包み込むような雰囲気で、何度も聴きたくなる歌です。ストーリー的にも、“天気模様”がしっくり来るように感じます。では、「ノスタルジック ドライブ」について教えてください。
F:「ノスタルジック ドライブ」では、生まれて初めて歌詞を2パターン書いたんだよ。もちろん普段も書き始めに数パターン考えることはあるけれど、違う歌詞を完全に仕上げてから両方歌ってみて選んだのは初めて。もう一つの歌詞は、仮タイトルが「告白」。先に歌詞だけ読んでもらった段階では、みんなの反応は「『告白』がいいんじゃない?」という雰囲気だった。ところが実際に「ノスタルジック ドライブ」の歌詞でも歌ってみたら、「こう来たか!」「こっちがいいね」って、ディレクターを含め、みんな「ノスタルジック ドライブ」寄りになった(笑)。
マネージャー:そうなんですよね。文字だけで見ると「告白」の方がいいかも、という雰囲気だったんです。
F:でも、実は俺の中では、絶対「ノスタルジック ドライブ」の方になるな、と思ってた。なぜなら、より歌詞がメロディーにうまく合っていると感じていたから。字面で読むのと耳で聴くのは、違うものなんだよね。歌になった時に言葉がうまく乗るかどうか、というのが重要な要素としてある。
———面白いですね。やはり歌ってみないと分からないものなんですね。
F:そう。歌う段階でいろいろ変わるっていうのも、現場の面白さなんだよね。もう一つ、大どんでん返しがあった。今から歌入れするという時になって、佐橋くんが「これ、半音下げない?」と言ってきた。最初のキーも、高過ぎるわけでもなく普通に歌える範囲。でも、この曲の雰囲気としては半音下げた方が、サビでのボーカルの響き具合がちょっと大人っぽくなって、ベストだと。この決定もすごく面白かった。最終的なアレンジは、佐橋くんが「ストリングスを入れてみたい」ってことで、全体的にストリングスに包まれた曲になった。歌を入れた段階とはイメージが変わって、これもいい感じに仕上がったよ。
マネージャー:10月からのNHK AM「ラジオ深夜便」放送を楽しみにしていただければと思います。また、リリースについては決まり次第お知らせします。
F:これ、F-BLOODでのプロモーションも多少するんだけど、配信時代ではプロモーションの意味も変わってきているんだよね。昔は、いわゆるシングルリリース後の落としどころは、「F-BLOODでツアーやります」とか「アルバムが出ます」だったじゃん。でも今はもっと自由で、純粋により多くの人に聴いてもらう目的。あと、そもそもF-BLOODを知らない人もいるからね。俺ら、いつでもやれるのをいいことに、サボっている期間が長かったから(笑)。最初の10年で、そんなに活動してなかったという。当時まだ若かったんだから、もっと活動してりゃ、少しはユニットとしての知名度も上がってたかもしれないのに(笑)。
———ただ、藤井兄弟の安定感は強いですよね。F-BLOODとしてだけでなく、「朝だ!生です旅サラダ」の様子などから、兄弟としての認知と好感度が高いという。
F:そうなんだよな。F-BLOODというより藤井兄弟としての認知。「旅サラダ」以降、「今日は弟さんいないんですか?」とか「兄弟の姿に和みました」とか言われるからね。もはやユニット名も、F-BLOODじゃなくて藤井兄弟でいいんじゃないか、っていう勢い(笑)。
●みんなの“いい旅”になって嬉しい
〜FUTATABIツアー感想に〜
———今号でのFUTATABIツアー特集では、皆さんからツアーの感想や思い出を募集しました。コンサートそのものの感想のほか、今回は遠征のことや、FF仲間ができたというものも多く寄せられました。

F:読ませてもらったよ。全体的に、FF内でのコミュニケーションが広がっているのと、行動力が高まっているよね。距離的な行動範囲も広がっているし、一緒に行く相手の幅も広がっているという。全都道府県ツアーというのは、そういう現象を起こすんだなぁ、というのが実感できた。やっぱり、2周目というのも大きかったんだと思う。前回のツアーでいろんな楽しみ方を知って、それが今回加速していった感じだったからね。感想で、自分の地元がFFだらけになっていて嬉しかった、みたいなのがあったじゃん。まさに、この1年と4ヶ月、完全に全国での“FF祭り”だったからなぁ。俺が移動するところに、FFごと移動していくという(笑)。前のツアーもそうだったけど、FUTATABIは一層お祭り感があった。なんかさ、あれに似てると思ったんだよ。伊勢神宮の式年遷宮で、御神木を木曽の山から切り出して伊勢まで運ぶんだけど、その木が通っていく土地がお祭りのようになるという。それを思い出した。
———ツアースケジュールが発表されるたびに、「今度はどこに行こう?」とか、「この機会に行ったことのない県に行く」といった声が増えていましたからね。
F:まさにツアータイトル通り、みんなにとっても旅になったよね。俺が全国を回っている最中も、みんなが自分たちの旅として楽しんでくれているのが感じられた。アメリカみたいにでかい国じゃないから、隣の県や、さらにその隣ぐらいなら、そこまで離れているわけではなかったりするしね(笑)。その気になれば、ちょっと足を延ばすこともできる。これは全都道府県ツアーならではの強みだった。コンサートって、現地で誰かと待ち合わせることもあるだろうけど、基本的には一人で現地に向かうわけじゃん。しかも遠い県なら、飛行機や新幹線のチケット、宿泊先とか全部手配することになる。もちろん俺も旅行の時は自分で手配するけど、あれってそこそこ大変じゃん。仕事の休みを取ったり、家族とスケジュール調整したり。そういうのを含めて、みんなすごいなと思ったよ。まあ、それも推し活の一部として準備から楽しんでくれているならありがたいけど(笑)。俺のライブに行くという目的が生まれた時に、行動力に火がついたなら何より。何事も、経験や知識がいろいろ広がるのはいいことしかないもんな。旅先に明確な目的があるのは有意義だよね。コンサートなら予定が立てやすいし、ここを観光しよう、これは絶対食べよう、前に俺が行ってた場所を回ろう、とかさ。そして行った先には、絶対に同じ目的の仲間がいるという。
———会場では、お一人の方でも、一体感や連帯感を味わえますからね。あとは、コンサート自体の内容がよくて、何回見ても飽きなかったという声も多くありました。だからこそ、もう一度観たい、と遠征に繋がった方も多いと思います。
F:チェッカーズもF-BLOODもソロも、ロックンロールもバラードも、バランスよく作ったからね。終盤で新曲の「ココロ」が入ってきたのも、よかったよな。単純なロックンロールで、初めて聴いても踊りやすい曲だから。ドラマ「コンビニ兄弟」もツアー中にオンエアされていたから、一緒に盛り上がれた。
———皆さんの感想をふまえても、やはり特別なツアーだったのが分かります。フミヤさんには前号インタビューで振り返っていただきましたが、今あらためてどんな感覚でしょうか。
F:FUTATABIは、本当にいろんな意味で、自分の中で大きなプラスになったツアーだった。期間が長いから修行みたいな部分もあって、それをやり切ったし……そうだな、自分に関しては“やり切る”という行為に大きな意味があったと思う。あとは、やっぱりファンとの繋がりだね。長い“FF祭り”の途中、みんながずっとcomu comuやインスタで楽しみながら見守ってくれていたから、こっちも繋がりを感じていられた。それは俺には非常に大きかった。もともとあったFFという繋がりが、FUTATABIでさらに深まった感じ。俺が予想していた以上に、みんなにとってもいい旅になったみたいで嬉しい。こういう流れが起こせたのもあって、全都道府県を2周というのは、本当にやってよかったなと思うよ。だから終わった後、ほっとしたのと同時に、なんかこう気が抜けたっていうか。もはや、毎週みんなと会っている方が日常になっていたから(笑)。お互いにとって、今までにないツアーだった。
———前提として、これだけの人たちを日本中に動かしてしまうフミヤさんが中心にいるわけですが。昔からFFをコミューン(共同体)と定義されてきて、comu comuによって日々のコミュニケーションが増え、さらに全都道府県ツアーでバーチャルからリアルになってきた気がします。昔は一人ひとりのファンとフミヤさんが1本の糸で繋がっていたのが、今は横の糸もどんどん増えているイメージ。
F:そうなんだよね。昔から、そうなったらいいなと思い描いていた状態にどんどんなってきてるのを感じる。みんなの楽しみ方や選択肢が増えて、すごくいいことだと思う。FUTATABIがこれだけ盛り上がったのも、おそらく今のタイミングだから、なるべくしてなったというか。俺の年齢とかキャリアとか、ファンの環境、時代、すべてがちょうどよかったんだと思うんだよね。子供が手を離れたとかさ。一人で来てくれるのもいいし、一緒に行く相手も同級生とか、旦那さんとか、家族みんなで旅行とか。もはや俺のライブが、フルムーン旅行みたいになってくるんじゃないかっていう(笑)。
———皆さん、人生のいろいろなタイミングでツアーに参加くださるわけですもんね。今回のツアーに一度も行けなかったという方も当然いらっしゃるはずですが、会報やSNSでツアーの情報に触れたり、歌を聴いたりはしてくださっていると思うんです。今回の特集が、楽しさの共有になればと思います。

●締めくくりの旅は、見逃せない
〜ARENA LIVE 2026 360°〜
———そして、来月はいよいよ大阪城ホールと日本武道館でのアリーナライブです。9月上旬の現時点で、イメージはだいぶ固まっている感じでしょうか。
F:じわじわじわ〜っと、一つひとつ進めていっているところ。セットリストはすでに一度決めてたんだけど、最近ちょっと変えた。ここはこうしよう、ということに対して、少し調整する必要があったから。そもそも、曲を選ぶのも並べるのも大変だからね。あれだけ完璧に作り上げた2ツアーのセトリを合体させて、もう一度選び直すわけだから(笑)。つまり、FUTATABIツアーとは半分ぐらい曲が変わることになる。あとは、2ツアーで入れていなかった曲も入れるつもりだよ。
———ものすごく贅沢な内容になるわけですよね。40周年とFUTATABIでも、この曲が来たか!と歓声が上がるタイミングが多くありましたが、アリーナライブもすごいことになりそうです。
F:そうだね。とにかく2ツアーの集大成として、思い切り楽しんでもらえるように、盛り上がるように作っているから。しかも円形ステージだからね。それ自体が大きな見どころ。全都道府県ツアーに比べたら、アリーナは大阪と東京だけ。締めくくりの旅は、あっという間だな!(笑)
———見逃せない貴重なステージ、それこそ遠征でも楽しんでいただければと思います。
※F-BLOODレコーディング風景はCatch×Catchへ
※インタビュー以降に内容に変更が生じている場合があります。ご了承ください。